2017.12.12

クボっていう映画を見に行きました。
めっちゃおもろかったです。


映画の感想については、
・ストーリー展開のテンポ良さが最高
・映像綺麗すぎてストーリーなくても最高
・でもストーリーも上々
・闇の姉妹とか、キャラデザが最高
・でもちょっとご都合主義が垣間見えた
・もはやストップモーションなめらかすぎてCGに見える。ていうかCGでよくね?多少わざとカクカクさせてくれた方がむしろ萌えるのでは?
・闇の姉妹がやっぱり最高
っていう感じなんですが、いやいや違うんすよ。

今日喋りたいのはクボの中身じゃなくて、見終わった後のある体験について。

新宿のトーホーシネマズで見たんだけど、見終わった後、なんと会場に、「劇中で実際に使用された人形」が展示されてたんすよ!

クボとクワガタ侍とお猿さんの3体の本物が展示されてた。

最初は、「これが本物の人形かあー!細かいなあー!」って、ふつうに展示に来て展示物を見る感覚で見てたんだけど、その横にあった監督コメントを読んでびびった。監督はこう書いてた。

「この人形たちは、本来日本にいるはずなので、日本で展示してもらえて僕たちも嬉しいです」(的な内容)

もうね、ビシャアアアーですよ。
雷ズドーンですよ。

映画ってさ、まあだいたい、アニメか実写かじゃないすか。ここではCGもアニメに含めるとして。

そしたらアニメは、「2次元の、実在しない世界」よ。セルの中では生き生きと動くけど、当然ながらキャラクターたちは「実在」しない。で、実写は、3次元で役者たちは存在するけれど、「本物」ではないよね。佐藤健がテロリストと戦ってるのを見ながら、「佐藤健演技うまっ」とか「かっこよっ」とか思いながら見るよね。映像に映ってるモノは本物だけど、あの世界は本物じゃない。

そしたら俺の目の前にいるこのクボの人形は何者よ。

こいつが、今さっき見た映画の中に映ってたアイツ、、、!?マジモンのアイツ、、!?

映画館から出てきたら佐藤健がいるのと一緒ですよ。しかもちゃんと、映画の中の衣装着て待ってくれてるのと一緒ですよ。

しかもクボは佐藤と違って「いやー見てくれてありがとうございます」とか言わない。佐藤も言ってないけど、クボはそんなこと言わない。

何がすごいって、クボは「映画クボ」のためだけに生み出された存在じゃんね。

そのクボが俺の目の前にいるってことがすごい。

トイストーリー見た後に、ウッディのフィギュア置かれてるのとはわけが違う。文字通り、次元が違う。なんならウッディの3Dデータが入ったハードディスクを展示してくれてる方がまだ近い。でもそれでもまだ遠く及ばない。

なんでかって、“クボは今ここにいるから、他の国にいない”っていう当たり前の事実の破壊力があるから。

実物の人形で撮影された映画の、本物の登場人物がここにいる。ハードディスクにも佐藤健にも出来ない「絶対的な『ここにいる感』」を、このクボは解き放ってる。放ちまくってる。

ーーー

昔、小さい頃、アニメのナルトを見てて、ナルトたちが敵のアジトに向かって走り出したところで話が終わって、翌週、当然ながら走ってるところから再開するんだけど、その時おれ、「1週間走ってたんだな」とか思ってたわけよ。今思い返したらとても可愛い。とてつもなく可愛い。
日曜朝の戦隊ヒーローものとかでもそうだった。あのヒーローたちは、日本のどこかに本当にいると思ってた。かめはめ波も、当然出ると思ってた。

そういうのがいつどのタイミングで「嘘」だと気づいたのかは覚えてないけど、なんなら、「嘘だと知りながら本当だと錯覚して楽しむ」のが映画だと思うんすよ。少なくともディズニー見る時はおれは自動的に脳みそが「細かいこと気にしないモード」に切り替わる。

なんちゅうか、あのクボの人形は、まさかの、映画を見終わって、劇場を出て映画館のロビーに出て、圧倒的な現実世界に戻された“後”に、再び夢の世界に連れて行ってくれた。

ロビーで僕に夢を感じさせてくれた。監督の「本来日本にいるはずなので」の一言が全てを物語ってる。そうなんすよ。夢の見方って、こうなんすよ。映画のどのシーンよりも、その瞬間の方がずっと感動的で、胸がグッときた。

あのクボを見て、「やっぱり、君は1週間走ってたんだね」って、思った。やっぱり、本当にいたねって。

ストップモーションがなめらかすぎて「CGでよくね?」って思ったおれ。いやいや違うよ。だって映画の中の世界は、スクリーンの中だけのものじゃないんだから。