死ぬほどシンプルにできているか

脚本を書いていると、ついつい複雑にしすぎてしまいます。作っている本人は伝えられているつもりでもお客さんはわかってくれません。お客さんはびっくりするほど、ぼーっと舞台を見ています。ぼーっとさせる原因は脚本や演出や役者など色々考えられますが、とにかくぼーっと見始めたらもうセリフは頭に入ってきません。これはあなたのお友達や、その団体のファンのお客さんが舞台を見に来た場合でも全く同じです。ファンでさえ、そんなもんです。お客さんの集中力はそうはもちません。

よく考えてみて下さい。最近見た映画のセリフどれだけ、一字一句正確に思い出せますか?名シーンのひと言二言が限界ですよね。「だいたいこういうことを言った」は思い出せてもセリフは正確には覚えていません。なんなら、シーンの順番なんか全然思い出せません。

「お客さんはセリフなんて半分以上聞き流している」と心得ましょう。アンケートで「主人公の職業が何なのかわからなかった」と書かれているが、脚本上セリフでバッチリ言っているのに、ということは平気で起こります。

舞台は映像と違って見返すことはできないし、ほとんどのお客さんは舞台を一度しか見ないので、1回見れば100%理解できるようにわかりやすくしましょう。

例えば『ウソつきは夢の始まり』は最初、ガンボーを誘拐したのはトムさん、、と思いかけての実はアイツ!という、ミスリーディング(犯人じゃない人を犯人ぽく描くこと)をしていたのですが、これのせいで話がわかりにくくなっていると判断し、ごっそり削りました。結果、かなりわかりやすくなってしまいましたが、このお話はミステリーではないのでこれでいいと判断しました。

わかりにくいと言われるくらいなら、わかりやすすぎると言われた方がずっとましだと思います。

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