上演時間は決まっているか

上演時間を守ることは大切なことです。公演の上演時間をきちんと決めて守ることは、お客さんにとって親切であると同時に、より精度の高い脚本を書くためにも役立つからです。

例えば、最初に上演時間を80分と決め、通し練習をしていて何回やっても90分を超えてしまう場合は脚本を書き換えます。なぜなら、通し練習を何度もやって大体の上演時間がわかってきた段階では、まだ詰める作業ができていないことが多いからです。大抵の場合、その段階では余分なセリフや余分なシーンがある可能性が高い。

まず最初に余分なセリフを削除します。これは厳密に文字数でカウントします。一言多い箇所を見つけては消したり、短く言い換えたりさせます。脚本を何周も見直してそれを出来る限りやり終えても、全体の文字数は驚くほど変わっていなかったりします。

そういうときは本腰を入れて、シーンをごっそり削ることを決意します。キャラクターによっては登場回数が一回減ったり、大事なセリフがなくなったり、笑いをとるシーンがなくなったりします。これはとても勇気のいることです。ですが驚いたことに、それを決行し上演時間を守りきった後の脚本はとても整理されており、むしろこうでなければならない、といえるほどいいものになっています。

脚本は、脚本家が自分で思っている以上に、盛り込みすぎである場合がとても多いのです。