個性は実力の上にできると思う

こんばんは。夜の7時くらいから12時まで寝てそれからずっと起きてて今朝の4時で全く眠くないのでこのままオールする予定の昼夜逆転男、グストンです。

今日は「それは個性とは言わない、ただの不足だ」と思ったりすることがあるという話。これから言う個性というのは人間性の個性ではなくて能力や得意分野の話ね。「このアートディレクターは特に人の温もりや空気感といったものを表現するのが上手いなあ」とか、突出して得意なものに対して言う「個性」ね。

人って個性的なものが好きなもんでね。例えばテニスの王子様とか、人によって得意不得意がある。データやたらかき集めるやついたりパワータイプがいたり基礎がとにかくしっかりしてるやつがいたりする。漫画やゲームなどでは必ずキャラクターごとにそういう「個性」がある。その人だけにしかない特徴がある。この人はこれが得意だけどこれが不得意、でもあの人はそれが得意で逆にこれが不得意、みたいなのがはっきりあると、傍観者としてはとてもおもしろい。

 でも現実で考えた時に大事なのは、彼らは全員、そこそこデータは集めるし、そこそこパワーはあるし、そこそこ基礎はしっかりしているということ。つまり個性は必要最低限のオールラウンドの上に、特に突出しての自分だけの武器として持つものだということ。最初っから「パワータイプとかかっこいいからおれはそれでいこう」とかゲームみたいなこと考えてる人はなかなかうまくなれないはず。

 現実で多くの人が個性というものがとにかく好きで、すぐに「おれの個性はこれ」みたいなのを持ちたがるし持たせたがる。 

 例えばムサビはいろんな学科があり、それぞれ専攻しているものが違う。そこで、いろんな学科の人を集めて一つのものを作ったらそれぞれの個性が生きてすごいものができそう!!とか考える人がいるがこれは全く持って盲目的

に幻想的に個性を美化して見ているにすぎない。デザイン情報学科の人がパソコンのことならなんでも知ってると思ったら大間違いだし、空間演出デザイン学科の人が空間ならなんでもお手の物だと思ったら大間違いだし、視覚伝達デザイン学科の人がポスター作るの得意だと思ったら大間違い。ポスター作るのが上手いのは、「視デに属している人」ではなくて「グラフィックを勉強しててポスターとか作ったことある人」である。知識と経験は学科で一括りにはできない。

また、僕がepa!で学んだことを例に挙げると、例えば班分けがある。epa!はパフォーマンス班や舞台班など、7つの班に分かれて制作する。それぞれ自分たちの班に任せられている役割があるが、「これはあの班の担当分野だからおれたちにはわからない」と仕事を投げ出すようなことは絶対にしてはいけない。例えば印刷に詳しいパフォーマンス班のスタッフが、そこまで印刷に詳しくないメディア班の制作状況を把握していれば何かアドバイスできるときが来るかもしれない。メディア班はメディア班なんだから印刷に関してはおれよりも詳しいはず、と思い込むことの積み重ねで全体としての作品は残念なことになっていく。人の能力を盲目的に「個性」と呼び、それを過信してはならない。

 しつこく例をもうひとつだけ挙げると、ぼくが友達が自分のグラフィック作品の感想を求められて、その作品を見ていた時のこと。僕は「すべてにおいてまだまだ手数が足りない」と感じていた。しかし一緒にいた別の友達は「これはこれで◯◯さんらしさがあっていいんじゃない?変にプロっぽいのを目指すよりも◯◯さんの個性を大事にした方がいいと思う」と感想を述べた。僕はこの時まさに「個性って(笑)」と思った。その作品のどこにも個性はなかった。ぼくは「個性は実力の上にできるものだと思う。まずは最低限のレベルに達するべき」と正直な感想を述べた。

マンガやアニメでは焦点を当てて描くキャラが数人に限られ、その人たちに個性が与えられる。「炎タイプの能力者」は一人か、そのライバル的存在としての二人で十分だ。かぶっちゃいけない。しかし現実にはその分野で戦う人が何万人何十万人といて、その一人一人に個性もくそもない。みんな修行中である。ONE PIECEの世界で海軍のザコい一兵士の日常が描かれることはない。彼らは修行中で、個性がなく、描いた所で面白く無いからだ。個性があるのはせめて大佐以上になってからだ。大将ともなると能力も呼び名も個性的でめちゃ面白い。しかしザコい一兵士はこれに憧れて「アイスブロック!」とかモノマネしている暇はない。ザコ一兵士が「おれはパワータイプ!!」とか言った所でそれはパワー以外の能力の不足でしかないし、その自信満々のパワーすら大将のそれの足元にも及ばない。

修行中の者も、人間性にはもちろん素敵な個性があるのだろうが、こと能力に関しては個性などまだまだない。本当の個性は、実力がついてから誰かが後付けしてくれるものである。

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