若者の時代

こんにちは!つり革が綺麗に頭に載っています!楽しい!ガストンです!

ハイ・コンセプトっていう経済学の本を読んでます。これからはこういうスキル持ってる人が生き抜いていける、とかそういうこと書いてる。目次見る限りでは割といままで何度もいろんなとこで聞いた話だ。論理ではなく共感だとか、個人ではなくコミュニティだとか。サラリーマンはロボットに取って代わられてこれからはクリエイティブができる人の時代だ、とか。まあその辺全然聞いたこともない、という人はぜひこの本読めばいいと思う。で、今日は、そういうのって要は要約すれば「若者の時代」と言えるんではないかという話。

若者はそんなの言われなくてもわかってる

個人ではなくコミュニティをターゲットに広告(キャンペーン)を打て、というのは僕がバイトしてるWEB制作会社でも言ってる。ほんまその通りやと思う。あと、通販ではこれからはマジで口コミが重要だ、とかも前にテレビで言ってた。これもコミュニティってことにつながる。要は「みんなが話題にするなら間違いない」って話。こんなん若者はみーーーんな思ってる。当たり前。みんな、広告の言葉なんか何年も前から信じてない。どんなに「この商品はマジでいいよ」って作ってる会社に言われても、「そりゃお前らは売れれば嬉しいわけだからそう言うわな」と思う。でも友達が「あの商品はマジでいいよ」といえばそれは信じる。だって友達はそんなことしても一文の得もないもの。利益なき広告は超信じられる。

例えば、おれ大学1年のときに、「一人暮らしに役立つ豆知識」みたいな記事読んだ。ゴキブリ退治はこうするといいよ!とか、自炊はこうするといいよ!みたいな一人暮らしの日常生活に関するオススメ事項がたくさん並んでるの。その中で「シリコンスチーマー」っていうキッチン用品を激押ししてて、その文読んで「買うしかねえ!」と思い、即買いした。すぐ飽きて使わなくなったけど。あの記事をおれが信じきっちゃった理由は、「キッチンだけに関することではなく一人暮らし全般のこと」を書いてたことに尽きる。

体験を売れ、は突き詰めるとこういうことよ

あのね、もしあの記事が「一人暮らしの料理に役立つ豆知識」ってタイトルでキッチンに関することしか書いてなかったらどうよ。読んでる途中で「うーん無理あるなあ。そもそもこの記事書いた人は『ぶっちゃけ一人暮らしのキッチンに関することなんて一記事分の文章量埋めるほどそんなにないけど、まあがんばって字数稼ぐためにそんなに重要じゃないことでも重要ぽく書いとくか』みたいなこと考えながら書いてるんじゃないかなあ」とか思うよね。ていうかこの世の「誰かに書かされた文章」のほとんどは「重要じゃないことを重要ぽく」書いてるよね。そんなの若者はみんな知ってる。でも最初の「一人暮らし全般に役立つ記事」はどうよ。個人が適当に書いてるブログだってのもあるけどそれだけじゃない。あのブログを信じちゃう理由は3つある。

1.商品の紹介だけじゃない
「これはこうした方がいいよ。で、その際役立つのがこの商品!」みたいに、最終的に商品買わせようとするんじゃなくて、いやそれをやる部分もあるんだけど(シリコンスチーマーみたいに)、「これはこうした方がいいよ。しかも割り箸さえあればできるよ!」みたいに、だれの家にでもあるものでできちゃうような、最終的に商品買わせようとしてない部分もある。これがミックスされてることがめちゃくそ信じられる理由となる。要はあれよ、「伊藤家の食卓」的な裏技も載ってるの。これがいい。「こいつ会社の回し者か!」ってならずに済む。

2.言葉が若者
「マジでオススメ」とか言われたらほんとにいいのかな、とか思っちゃう。もちろん、使い方が大事。ここぞというときに「マジで」とか言われるとヤバイ。それも信憑性ある話で使われるとイイ。とにかく「この人の感覚は自分と似てる」と思わせると勝ち。言葉がダイレクトに読み手に伝わる。そもそも、「一方通行の広告ではなく相互に行き来する感じの、顧客とコミュニケーションとってる感じの(インタラクティブな)広告がこれからはキテルよ!」とかよく聞くけど、これの本質は「広告の言葉が信じられないから」というところにあるとおれは思っていて、結局、ロボットみたいに「コノショウヒンハイイデス」って言うんじゃなくて、心のある人間に「これマジでいいよ!」って言ってほしいだけなんだよ若者たちは。心ある人間は使えない商品をゲキオシしたりしない。まあ結局企業は「使えない商品をゲキオシせざるを得ない」からロボットにならざるを得ないんだけどね。

3.ゴールがユーザー目線
最後にこれ。クソ大事。要は、さっきの一人暮らし役立ち記事は、「一人暮らし」っていう括り方をしたことが一番の勝因なわけ。この絶妙でユーザー目線な括り方。もし「一人暮らしの料理に使えるキッチン用品」って括り方だと「えーうそー。そもそも一人暮らしに必要なキッチン用品なんてそんなないんじゃはいの。」と疑ってしまうし、「大学生の生活に関する豆知識」だと幅が広すぎて「それおれには関係ない話やないか」って部分が文章のどっかに入ってしまうかもしれん。要は、一人暮らししてる若者はホームセンターとか行ってキッチン用品の棚に「一人暮らしにぴったり!」とかいうタグを見て、「これがほんまかどうか誰か教えて。なんならその他もろもろの一人暮らしに役立つこと全部教えて」と思ってるわけよ。さらに、一人暮らしに関すること全部となると、結構幅広いよな。でも世の中の大半を占める「大事じゃないことを大事ぽく書いてる嘘記事」に飽き飽きしてる若者は「正直、一人暮らしに役立つ豆知識なんてマジで役立つものに絞れば一記事に収まるでしょ」と思ってるわけ。だからピッタリ。

以上。体験を売れ、ってのは突き詰めるとこういうわけよ。わかる?「ユーザーエクスペリエンス」とか「共感が大事」とか「ブランディングが大事」とかの本から学んだビジネス用語をそのまま言うことしかできないサラリーマンがまず生き残っていけない理由がここにある。全然共感できてない。共感ってどういうことかわかってない。「若者が何考えてるか」を考えてるだけで「マジで」の使い方なんて全然わかってない。それじゃあだめさね。ダメダメさね。

最後に、この文章を最後まで読んでしまったあなたは完全に僕の「読ませる力」にしてやられてしまっているので、この文章内の「マジで」とか「ヤバイ」とか、砕けた言葉遣いとか、一見語彙足りない感じをわざとわるスキルとかを勉強すればいいと思う。