シリアルについて

こんにちは!シリアル大好き!ガストンです!

頭の中の小人に、シリアルについてなんか書けと言われた。

僕は子供の頃からシリアルをほぼ毎日食べている。朝ではなく、夜、風呂上りに食べている。シリアルというのは、とうもろこしなどの穀物を乾燥させたものに牛乳やヨーグルトをかけて食べるおいしい食べ物だ。今ぼくは「牛乳やヨーグルトをかけて」と言ったが、これはシリアルの箱の裏側に「おいしい食べ方」としていつも書かれているからそう言ったまでであって、ヨーグルトをかけて食べるなんてやったことがない。牛乳でいいだろ。いや、牛乳がいいんだ。なんでヨーグルトなんかかけるんだ。誰がそんなのを「おいしい食べ方」だとパッケージに書いたんだ。どこの役員だ。お風呂上りに食べるシリアルで大切なのはいかに喉を潤わせて「プハーッ」となるかである。そこに飲料ですらないヨーグルトをブチこむだなんて、そもそもお風呂上りに食べるスイーツとして根本的に間違っている。前提からして間違っている。ちなみにこのシリアルは朝食として食べるのが一般的らしく、CMなどでは子供が決まって朝に食べている。お前も前提から間違っている。

この記事を書くにあたって、せっかくなので前々から一度はやってみたかった「ヨーグルトがけ」を試してみようかとも思ったが、やはり無理だった。だってヨーグルトだよ?ぶにょぶにょしてるあれだよ?いや、ヨーグルトは好きだよ?だってぶにょぶにょしてて楽しいじゃない。おいしいじゃない。ぶにょぶにょは好きよ。むしろかき混ぜてもいないのに最初っからトロトロしてるトロトロタイプ(アロエヨーグルトや朝食りんごヨーグルトなど)よりも、プリンのように固形化しててスプーンですくえばハーゲンダッツのCMでカメラどアップで掘り起こされるアイスクリームのように「すくった後」がくっきり残るようなぶにょぶにょタイプのヨーグルトは好きよ。ぼくの中でベストオブヨーグルトぶにょぶにょ部門は「毎朝快調」に決まりだ。きっと知らないだろうけど。

もし仮にだ。仮にその「昔、親がよく買ってくれて食べてたけど東京に来てから一度も食べていない見たことさえない思い出の毎朝快調」が目の前にあって、「シリアルにかけて食べるなら食べていいよ」といじわるな山部(やまべ)クンが言ってきたとする。山部クンは何がしたいんだろう。でもそれでもぼくは食べない。シリアルにヨーグルトをかけるなんてシリアルに対しても牛乳に対してもぶにょぶにょヨーグルトに対しても失礼だ。そんなことを望んでいるのは山部クンだけだ。「おいしい食べ方」を書いたのは山部クンなんじゃないか。

なんなら「おいしい食べ方」には「いちごなどのフルーツもかけるとより一層おいしく召し上がれます」なんて書いてある。山部クン、いいかげんにして欲しい。シリアルはフルーチェじゃないんだ。おいしいわけがあるか。そんなことをしたらシリアルのおいしさが半減するじゃないか。牛乳独特の酸味とシリアルの甘さとのパーフェクトハーモニーがせっかく奏でられているところにイチゴさんが入室?ちょっと勘弁して欲しい。さも自分がメインコンテンツかのように立ち振る舞いながら舞台に上がってくるのはやめて欲しい。そんなことはぼくもシリアルも牛乳もなんならヨーグルトでさえ望んでない。なんならきっと山部クンでさえ望んでない。望んでいるのは多分あれだ。「パフェ大好き女子」だ。シリアルに目覚める前にパフェに目覚めた女子だ。

中学生の頃、男女何人かで「パフェがおいしいと評判の店」に行った。「パフェがおいしいと評判の店」なんてものに興味はなかったが「男女グループ」という甘美な響きに引き寄せられてついていった。そこでみんなでパフェを食べながら、「パフェのおいしい食べ方」の話になったとき、ある女子が言った。「最後にシリアルだけ残らないようにうまいこと果物とかを残しながら食べるのがコツだよね」と。・・・は?彼女は何を言っているんだ。その言い方はなんだ。その発言はこのぼくを「幼い頃から毎晩シリアル(もちろん牛乳オンリー)を食べ続けてきたシリアル愛好家と知っての狼藉か。シリアルがナンバーワンだ。シリアルそのものがシリアルでもパフェでさえもメインコンテンツなのだ!それは譲れない!だのになんだそのまるで「イチゴはシリアルより上だよね。立場的にも、パフェの構造的にもね」という顔は!うまくねーよ!全然うまくねーよ!バーカ!バーカ!

と、言ってもいないボケを否定しながらぼくは頭の中で彼女を理不尽に罵った。多分、「おいしい食べ方」にイチゴを提唱したのは彼女だ。「おいしい食べ方」は山部クンと彼女の共作なのだ。そして彼女は山部クンより立場が上で、「ヨーグルトもいいけどイチゴは欠かせないよね」とか言って、山部クンが書いた企画書に後から勝手にイチゴを書き足したのだ。所詮、権力がものをいう世界なのだ。「シリアルそのものが最高」という一見シリアル会社から見ればおいしい正論を述べているぼくの意見はシリアル会社の役人の耳には届かないのだ。この世はまるでパフェ。イチゴがトップに居座り、その下にヨーグルトが尻に敷かれ、シリアルはそのヒエラルキーの底に敷き詰められたオマケにすぎないのだ。(うまーーーーーいーーーーーーー!!!!!!)