動かない=演技がうまい

こんにちは!人は、会ってないだけでどんどんその人が嫌いになるものです。とりあえず会いましょう。ガストンです!

昨日、ムサビの後輩の演劇を見に行きました。劇団これっきり「東京六本木少女」という作品。既存の脚本だそうで、内容は難しかったです。そんなのはどうでもいい。演技力について思うところがあった。演技する時、誰しも、下手についつい動きすぎる傾向がある気がする。動かないだけでうまく見えるんじゃないだろうか。

動きすぎ

自分の素を出さずに演技することができることが望ましい。誰しも自分の癖がある、それを全て自覚し、演技する際に意図的に抑えることができれば優秀。でもなかなかこれは直らない。何度言っても直らない。みんなそうだ。

有名な演技の練習の1つに、スピーチといって、1分間テーマについて喋る、というのがある。もちろん1分じゃない時もあるが、自分で即興で話を考えて、まとまりのある話を人前でやる。滑舌、身振り、表情、目配せ、声の大きさ、声の抑揚、話のまとまり方、オチのつけかたなどなどが評価基準になる。緊張するし、なかなか難しい。

これをやるときに、おれなんかは重心を右足、左足交互に置く癖がある。自分で話してる間は自覚しないが、映像に撮って見てみると気持ち悪いほど重心移動をしていて吐き気がする。本当にくねくねしていて気持ち悪い。自分の癖が知りたいなら自分をたくさん映像で見ればいい。すぐにわかる。そして大抵の場合、気持ち悪い。そしてそのうちの何割かはすぐに直る。残りの何割かはなかなか直らない。

ところで、人によって色んな癖があるが、その癖のどれもが「余計な動き」であることにおれは気づいた。つまり、「特徴のない動き」をすることができればそれはおそらく他人から見れば「演技が上手い」ということになるのではないか、という仮説である。これたぶん正しいよ。

例えば、スピーチを1分間、「1点だけを見つめ」、「両足を地につけ決して浮かせず」、「両手、肩、首、腰、あらゆる部分を微動だにさせず」行うことができれば、それは多分プロに見える。一度やれば1分で誰でも理解できる。これは予想以上に難しい。

癖というのは面白いもので、簡単なことなのに、言っても直らない。意識しても直らない。動かない、という簡単なことが、やろうとしてもできない。ここに癖の厄介さがある。何年もかけて体に染み付いているのだ。

例えば、腕を組む時、右手が上になるか、左手が上になるか。または、両手の指を交互に組む時、右手の親指が上になるか、左手の親指が上になるか。これは人によって異なるが、これをこれから一生をかけて意図的に反対側にしなさい、という課題はおそらく達成不可能だろう。よほどの神経をすり減らすことになりそうだ。染み付いているというのはそういうことだ。

3つのレベル

また、最近ふと思ったことだが、自分の中で演技のうまさに3段階の分け方を見つけた。下手順に並べて以下のとおり。

レベル1『俳優のモノマネが全くできないドヘタクソ』
レベル2『俳優のモノマネを大げさにしてしまう素人』
レベル3『プロ』

とってもわかりやすい。なかなか気に入っている。どういうことか細かく解説してみる。

レベル1『俳優のモノマネが全くできないドヘタクソ』について。
ドラマや映画の俳優の演技の真似を普段からしていないとこうなる。もう論外だ。観察力が乏しすぎる。間の取り方、目配せ、体の動き方などが、「一般人」なのだ。「俳優っぽい動き方」じゃないのだ。演技をして、演技をしている人にすら見えない。下手くそすぎて一般人が覚えたセリフを言っているようにしか見えない。一度自分の演技を映像に撮って、パソコンに映して、映画を再生しているテレビの横において同時に再生してみてみるといい。きっと吐き気がすることだろう。

レベル2『俳優のモノマネを大げさにしてしまう素人』
俳優っぽい動きはできているが、俳優っぽい動きでしかない人がこれ。劇的なセリフ回しや発声が好きで、それっぽいことはできるが大げさすぎて素人感がぬぐえない。プロは、非常事態が起こった時には叫び、日常では叫ばない。素人は常に叫び続ける。その場にあった心情にマッチした演技ができるのがプロ。

レベル3『プロ』
見ていて、「演技がうまいなあ」と感じる必要は必ずしもない。見ていて何も気になることがない。それがプロと素人の1つの線引きな気がする。そもそも、舞台や映像を見ながら「この俳優は演技がうまいかどうか」なんて気にしながら見ている人は少数派なんだから、とりあえず目指す場所は「上手い」ではなく「下手さが気にならない」でいい気がする。

まばたき

ひれから、演技が下手だなあ、と思う瞬間で多いのが「まばたき」だ。みんなまばたきを演技してなさすぎる。気持ちが途切れた時に人は演技をする。集中が足りない。まばたきまで意識がいってない。

基本的に、まばたきはしなければしないほど演技が上手い、と思っていて最初の方は問題ない気がしている。大事なシーン、演じる役が集中しているであろうシーンではまばたきをしてはならない。

テレビゲームに集中している子供はまばたきをしない。しかしテレビゲームに集中している子供の演技をしている役者はまばたきをする。目が乾くからだ。ゲームに集中していないからだ。「自分は今集中しているのだ」と自分に言い聞かせているだけで実際は集中していない。だから目が乾く。だからまばたきをする。

まばたきを制御できるようになれば一気にプロっぽく見える。また、同様して必要異常にまばたきをしてしまう、という演技もあるが、そういうときは素人は逆にまばたきをしすぎてしまうように思う。そういう演技を動画に撮って見てみれば、まばたきの多すぎ、少なすぎの正解はすぐにわかる。具体的な回数がだいたい決まってくる。そのへんを映像に撮ってみることなく感覚でやってしまうから素人感が消せない。

まとめ

モノマネはとても基本的な演技の基礎だ。普段から癖の多い人は真似されやすい。一度役者同士でモノマネをやりあえばいい。一番やりやすいと思われた人が、一番演技が下手な可能性がある。普段の癖を演技で意図的に消せる人は、おそらく普段からも消せるからだ。

癖のない人を日常生活から目指してみるといい。きっと格段に演技がうまくなるだろう。

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